あの向こうになにがあるか見たかった。

 なんとなくカチッとはまった瞬間ってどこまでもいける気がする。そういう自分は自由であるっていう盲信が気持ちいい。それの繰り返しがうまくいったときというよりは,うまくいっている瞬間が楽しいのだ。あの向こうが見たいっていうのもあの向こうに少しずつ近づいていく実感,スピード,風景の移り変わり,そういうものにぞくぞくする訳で。
 もしかすると行ってみたとしても何もないかもしれない,たくさんの不幸が待ってるかもしれない。でも目標へと進んでいっていたあの瞬間は楽しかった嬉しかったしびれた。
 
 そんな感覚。