ただ、ただ、ただ。

 頭をよぎるってのは漢字で書くと過ぎるで過ぎる(すぎる)と同じである。でも実際よぎるって言うときには、過ぎ去ってくれない状況を表すと思う。何度もチラチラぶり返す訳で、そのうち頭の片隅に居座る。そうすると厄介で、いちいちに口出ししてくる。それが、心地いいという希有なパターンもあるけど、大抵はちょっと集中できなくなったりしてしまうのだ。とはいえ、僕のような怠け者、締め切りが無いと何もしない人間は、追い込むことが無いと何もしないのでそういう状況に陥りやすい。
 じゃあ逆に何も心残りのない状況なら、100%楽しめるのかといえば、多分そんなことはなくて。それも楽しみ方の一部であったりする。そういう質だという風に思うしかないと若干気づきはじめている。じゃあそれでいいじゃんって感じもしてくるけど、ここも多分テンプレ的行動でちらちら垣間見る事によって起こりうる未来へのクッション代わりにしているんだろう。最悪を想定して動く人間と、最高を想定して動く人間がいるというが、最悪を想定して動く人間にも二つタイプがあると思う。

  • 最善を尽くして且つ最悪を想定する。

 おそらく人間として理想とされるタイプ。結果を期待しないという、修行みたいな行為ができる人間でしょうね。

  • 最悪の結果にはならないだろうけど、あまり褒められた物にはならないことを自覚しつつ、最低限しか作業をしない。

 世の中に多いのはコッチだと思う。大抵の課題とか与えられたジョブは糞みたいな物にしか思えないから、とりあえず形にはしてその後修正させる事によって問題解決する。
 そういうと前者を追求できるように意識改革していくべきなんだろうが、実際は上手な手の抜き方は必要だと思う。そうで無いとただの都合のいい人間のできあがりである。それに何もかも、全てにコストをかけるわけにはいかないだろう。ただし、人間という物の価値を考えなければ前者を追求していくことは容易であろう。